Claude MCP(Model Context Protocol)は、Claude Desktop に外部ツールやローカル環境を接続し、より高度な操作を可能にする拡張プロトコルです。
この仕組みを使うことで、Claude がローカルファイルにアクセスしたり、Node.js のスクリプトを呼び出したりと、ひとつの“開発アシスタント”として機能するようになります。
前回の記事では、Claude Desktop と Node.js のセットアップまでを完了しました。
今回はその続きとして、MCPを実際に有効化し、Windows 環境で動作させるための設定方法を紹介します。
MCPを使うには JSON 設定ファイルの編集・再起動・動作確認といくつか手順が必要ですが、一度理解すると非常に強力です。本記事では、各ステップでつまずきやすいポイントも丁寧に解説します。
Claude MCPとは?(簡単解説)
Claude MCP(Model Context Protocol)は、
Claude が外部ツール・スクリプト・ローカル環境と安全に連携するための拡張プロトコルです。
●Claude MCPの役割
- 外部のアプリやサービスを「Claude の機能」として扱えるようにする
- ローカル環境(ファイル、コマンド、データ)を操作する橋渡しを行う
- AIアシスタントを「作業できる存在」へ進化させる
●なぜ有効化が必要なのか?
デフォルトの Claude Desktop は、ローカルのファイルシステムにアクセスできません。
MCP を有効化することで、次のような操作が可能になります。
- ファイルの読み込み/書き込み
- ディレクトリの探索
- Node.js で作成した独自ツールの実行
- 外部APIとの連携
つまり、MCPはClaudeを“あなた専用のローカルAI”に進化させる機能です。
●MCPを使うと何ができるのか?
- ローカルにある Markdown・テキストを読み込んで解析
- 特定のフォルダを監視し、変更内容をまとめる
- Node.js で作ったCLIツールをAIから呼び出す
- プロジェクトのディレクトリをAIが自動整理
- PC内のドキュメントを要約・編集
デスクトップアプリとしての Claude の強みを最大限に引き出せるようになります。
WindowsでClaude MCPを使う前の準備
このMCPを有効化する前に、Windowsでは次の準備が必要です👇
- Claude Desktop のインストール
- Node.js(npxコマンド)のインストール
- パス(C:\Users\●●●\Desktop など)が正しく認識されていること
これらは前回の記事で詳しく解説しています。
👉 【Windows対応】Claude Desktop+Node.jsのセットアップ手順(MCP準備ガイド)

この準備ができていないと、MCPサーバーが起動せず「failed / disconnected」が発生します。
Step1:設定ファイル(claude_desktop_config.json)の作成
MCPを有効化するためには、まず Claude Desktop が参照する設定ファイルclaude_desktop_config.json を編集し、MCPサーバー(今回は filesystem)を登録する必要があります。
この設定ファイルは、Claude Desktop が
「どのフォルダにアクセスするのか?」「どのサーバーを起動するのか?」
といった情報を読み込む“スタート地点”です。
特に Windows + OneDrive 環境では、
デスクトップやダウンロードフォルダの実体パスがズレやすく、
設定を誤ると filesystem が「failed」や「disconnected」になる ため注意が必要です。
ここでは、
OneDrive環境での実体パスの調べ方
を丁寧に解説しながら、確実に MCP を起動できる状態まで整えます。
設定ファイルの開き方
JSONの正しい書き方
① Claude Desktopの設定を開く
Claude Desktop を起動し、左上の 三本線(メニューボタン) をクリックします。
続いて 「ファイル」→「設定」 を選択します。

② 開発者メニューに移動
設定画面が表示されたら、左側のメニューから 「開発者」 をクリックします。

③ ローカルMCPサーバー設定を開く
「開発者」項目内にある 「ローカルMCPサーバー」 のセクションを探し、
右側にある 「設定を編集」 ボタンをクリックします。

④ 設定ファイルを開く
クリックすると、設定ファイル claude_desktop_config.json が保存されているフォルダが開きます。
ファイルをエディタ(メモ帳など)で開きます。
⑤ JSONを編集する
以下の内容をコピーして貼り付けてください👇
{
"mcpServers": {
"filesystem": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"@modelcontextprotocol/server-filesystem",
"C:\\Users\\username\\Desktop",
"C:\\Users\\username\\Downloads"
]
}
}
}
このJSONの中で、2か所 編集する必要があります👇
C:\\Users\\username\\Desktop
C:\\Users\\username\\Downloads
username の部分を 自分のユーザー名 に変更してください。
これを間違えるとClaudeがフォルダにアクセスできません。
💡 自分のユーザー名を確認する方法
方法①:エクスプローラーから確認
- エクスプローラー を開く(ショートカット:
Windows + E) - 左側の「PC」→「ローカルディスク(C:)」→「Users」フォルダを開く
- そこにあるフォルダ名が、あなたのユーザー名です

方法②:PowerShellで確認
PowerShellを開いて次のコマンドを実行します👇
echo $env:USERNAME
⑥ 設定を保存して閉じる
私の環境では、ユーザー名が koshi なので、
設定ファイルは以下のようになります👇(もし分からなければ参考にしてください。)
{
"mcpServers": {
"filesystem": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"@modelcontextprotocol/server-filesystem",
"C:\\Users\\koshi\\Desktop",
"C:\\Users\\koshi\\Downloads"
]
}
}
}
✅ 太字の部分(koshi) をご自身の環境に合わせて変更してください。
設定を終えたら、ファイルを上書き保存し、エディタを閉じます。
次のステップでは、この設定を反映させるためにClaude Desktopを再起動します。
Step2:Claude Desktop の再起動
claude_desktop_config.json の編集が終わったら、Claude Desktop に設定を反映させるために アプリを完全に終了して再起動する必要があります。
ここで注意したいのが、
右上の「×」ボタンで閉じただけではアプリが完全に終了しない
という点です。

Windows 版 Claude Desktop は、ウィンドウを閉じてもバックグラウンドでプロセスが残りやすく、そのまま起動すると 最新の設定ファイルを読み込んでくれません。
その結果、以下のような症状が発生します:
- filesystem が「failed」や「disconnected」のまま
- JSON を正しく書いても反映されない
- 「検索とツール」に filesystem が表示されない
これらは ほぼすべて “完全終了していない” のが原因です。
そこで、ここでは Claude Desktop の正しい終了方法 を紹介します。
Claude Desktop を完全に終了する手順
- Claude Desktop 左上の三本線(メニュー)をクリック
- 「ファイル」→「終了」 を選択
(※これが“完全終了”です)
これだけで、アプリが完全に閉じられ、
次回起動時に claude_desktop_config.json が正しく読み込まれます。
※念のため確実に終了したい場合は、以下も有効です👇
- タスクマネージャーを開く(Ctrl+Shift+Esc)
- 「Claude Desktop」があれば右クリック → タスクの終了
再起動して反映させる
完全終了できたら、再度 Claude Desktop を起動してください。
これで設定ファイルが読み込まれ、MCPサーバーが起動を試みます。
この状態になって、初めて Step3 の “有効化確認” が可能になります。
Step3:MCPの有効化確認
設定ファイルを作成し、Claude Desktop を終了→起動したら、
MCP が正しく読み込まれているかを確認します。

Filesystem ツールが表示されていれば、MCP が正常に起動しており、有効化は完了です。
もし表示されない場合や “failed” になる場合は、
設定ファイルの書き間違いやパスのズレが原因のことが多いので、再度 Step1 を見直してください。
MCP(filesystem)が有効になっているか確認する手順
- Claude Desktop を起動する
- 左側メニューの 「検索とツール」 をクリック
- 一覧に 「filesystem」 が表示されているか確認
- ステータスが 「running」 または 「connected」 になっていれば成功です
✔ 成功している場合
- filesystem がリストに表示される
- ステータスが running / connected
- エラーが出ない
❌ 表示されない/failed になる場合
- JSON パスのスペルミス
- OneDrive の実体パスを指定していない
- バックスラッシュ(\)の不足
- Claude Desktop が完全終了していなかった
このあたりを再度確認すれば、ほぼ確実に解決できます。
接続できない場合は
もし filesystem が表示されない/failed のままになる/connected にならない といった症状が出る場合は、
次章の解説を参考にしてください。
OneDrive 環境で起きやすいパスのズレや、JSON の正しい書き方など、
つまずきやすいポイントをまとめています。
もし接続できない場合(filesystem が failed / disconnected になる場合)
Claude Desktop の MCP 設定を行っても、
- 「filesystem:failed」
- 「Server disconnected」
- ツール一覧に filesystem が表示されない
といったエラーが発生する場合があります。
特に OneDrive を利用している Windows 11 環境では、
この現象が発生しやすいため、以下の補足を確認してください。
原因:🧩 デスクトップが OneDrive に自動的に移動している可能性
Windows 11 では、OneDrive を使うと
デスクトップ・ドキュメント・ピクチャを OneDrive に自動リダイレクトする設定
(「既知フォルダーのバックアップ」)が初期状態でONになっています。
そのため、見た目は同じ「デスクトップ」でも、
実際の場所は次のようになっています:
C:\Users\<ユーザー名>\OneDrive\Desktop
しかし、MCP設定の JSON に
C:\Users\<ユーザー名>\Desktop
と書いてしまうと、そのフォルダが存在しないため filesystem サーバーが起動できず、失敗します。
OneDrive を利用しているユーザーがほぼ確実に遭遇するポイント です。
✔Claude / Node.js が必要とするのは実際に OS 上に存在する絶対パスのみ
OneDrive かどうかは関係ありません。
参照するフォルダが実在していれば正常に動作し、存在しなければエラーになります。
OneDrive 利用者向け:デスクトップの実際のパスを確認する方法
方法①:エクスプローラーで確認(初心者向け)
- エクスプローラーを開く
- 左側の「デスクトップ」を右クリック → プロパティ
- 「場所」タブを確認
「OneDrive」が含まれている場合は以下のようになります👇
C:\Users\<ユーザー名>\OneDrive\Desktop
方法②:PowerShell で確認(確実)
cd ~/Desktop
pwd
例:
C:\Users\koshi\OneDrive\Desktop
🔎 補足:Windows が認識している“本当のデスクトップ”
技術者向けの補足として、以下のコマンドで
システムが認識している「Desktopの実体」を一発で取得できます。
[Environment]::GetFolderPath('Desktop')
例:
C:\Users\koshi\OneDrive\Desktop
この出力を そのまま JSON に貼る ことで、間違いなく動作します。
🛠 OneDrive 版:正しい JSON 設定方法
以下のように、Desktop の実体が OneDrive にある場合は、
その OneDrive のパスを正しく指定する必要があります。
{
"mcpServers": {
"filesystem": {
"command": "npx",
"args": [
"-y",
"@modelcontextprotocol/server-filesystem",
"C:\\Users\\koshi\OneDrive\\Desktop",
"C:\\Users\\koshi\\Downloads"
]
}
}
}
📝 注意点
\は JSON では\\と書く- 必ず実在するパスを入力する
- OneDrive フォルダは同期中のため、「雲アイコン」のファイルは開けない場合あり
- 右クリック → 「このデバイス上で常に保持する」 で解決
✔ 設定が正しければ filesystem は正常に動作します
Claude Desktop を 完全に終了 → 再起動 すると、
「検索とツール」に filesystem が表示され、ステータスが running になります。
これで MCP Filesystem が問題なく使える状態です。

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